先生とわたし

別れ





祐チャンと別れてしまった。



あの日は、自分でもびっくりするくらい泣いた。


お姉ちゃんとお母さんも、不審に思ったと思うけど、何も聞いて来なかった。





「千華、何かあったの?」



「えっ?」



なるべく、前と変わらないようにしてるつもりだけど…。




「最近顔色悪いけど、ちゃんと寝てるの?」




「う、うん。」



嘘。
あれからまともに寝てないし、今でさえご飯も仕方なしに食べてる。



「テスト勉強とかで忙しいんだろうけど、倒れたら意味ないんだからね。」



「うん…。」




祐チャンが傍に居ないだけで、こんなにもなるとは思ってもなかった。







「今から学年集会じゃん。」



「何するんだろうね。」



ちゃんと50分持ちこたえられるかな…。


何をするかよりも、そっちの方が心配。




………



体育館に行くと、知らない人が数人椅子に座っていた。




「今日は、わざわざ先輩たちに来て貰い、進路調べの参考にお話をしていただきます。」



須崎先生も現れ、体育館が静かになった所で集会が始まった。






四年大に進学した人。
系列の大学に進学した人。
専門に進学した人。
就職した人。


学科等はバラバラだけど、高2の今やらなければいけない事。
入試までしなければいけない事。

など、実際に経験した人の話は、とてもリアルだった。





…………



< 434 / 512 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop