僕の彼氏は男の娘
白から灰色へ
空は何処までもつながっているなんて、
言ったのは誰なんだろうか。



「ぅ、ぅうう…ふぇぇ…ぅうぇぇぇぇぇ…ヒック、う、ぅええええん」




とある、どこにでもあるような公園の、
青いブランコ。
風で枯葉が飛んで行こうとも、赤い風船が空に飛んで行こうとも、
そこには変わることなく、
女の子の、心のそこから悲しそうな泣き声が響いていました。




何故ないているのかは、本人にしかわかりません。




そんなとき、
「どうしたの?」
同じくらいの年代の、男の子が女の子の前にしゃがみこみました。


顔は夕日がバックになっていてよく見えません。


「ック、ぅ、ぅぅう…ふぇぇ…」

「ねぇ、これ、あげる!」

そういって、男の子は、女の子の手に何かを握らせました。

「こ、れっな、ぁに?」

「僕の宝物なんだ!君にあげるから、ね、泣きやもう?」

にっこり、と、男の子は笑いました。
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