Honey×Kiss*幼なじみは王子さま

「え……?」

「おい、聞いてたか。もう一回言う。好きだバカ女」」

「…っ!!!」



二回目の"好き"でようやく気づきました。



告白…されちゃいました…!



「私も好きですよっ!」

「違う意味でだろ」

「あ…え、と…だから〜〜っっ(あのっ!そのっっ!)」

「最初に言っておく。オレとお前は一応、仮だけど付き合ってるから。他の男好きになったらころす」

「こっ、ころ……っ!?」



口をパクパクさせる私とは対照に楓くんは余裕ありげに、ニヤッと悪魔みたいな笑顔を見せて言う。


夏の夜空に舞う花火。


大人っぽい浴衣を着た私と


シトラスの匂いが漂う楓くん。


図書館でキスされて花火大会では告白されて……。


それは波瀾万丈な夏休みの前触れでしかなかったのです。



*花火と浴衣と君と…*



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