Honey×Kiss*幼なじみは王子さま
――好きだバカ女
過去の記憶とは言えどもはじめての告白の対応に終始アタフタする私。
くるり、と背を向け家の扉を開けようとドアノブに手を掛けた瞬間…
「あからさまに避けるな」
肩を力強く押さえ付けられびくつく。
「その態度はちょっと傷つく。つか、告白の返事はいつでもいいし。今すぐ言えとか言わないから。……一応付き合ってる設定だろ(一応)」
「あっ……ああ〜〜っ。そうですね」
そう言いつつも目線は空に流れてちゃんと顔を見る事が不可能。
ぎゅっと鞄を強く握り、他のことを考えようと試みたが上手く切り替えができる脳ではないと知っていたので、それさえも無駄なように思えてきた。