Honey×Kiss*幼なじみは王子さま

サラサラした黒髪が時折、額に当たり肌がくすぐったい。



ドキン…



また一つ音が鳴りました。



楓くんは何もなかったように横へ向き直し、表情を変えずに読書を再開。


私はと言うと…



はううっ!

きっ…キスしちゃいました……。



机に顔を俯せ、横に本を立て極力顔を見ないように反対方向に体をズラした。


ひやっと頬に当たる冷たい感じが、さっきのキスを思い浮かばせてますます感覚がおかしくなりそう……。


忘れたくて一瞬だけ顔を上げたら



あううっ!



楓くんと視線がパチッと交差して瞬時に顔を机へ伏せる。


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