アナログ三姉妹


丼が二つ。


出ました、


ひかり特製、


[とりま玉子を割って蓋をして、中の具はお楽しみ丼]


「いっただきまーす‼」


半熟玉子と絡むのは、


なんだか黒い、


どす黒い…。


「佃煮。どうやらお節を作りすぎたみたい」


「…なんとも言えぬ食感」


「ちょっとマサ、あんたも食べないっていう気?」


ひかりが凄む。


小さな小さな柴犬に。


「そうだぞマサ。ひかり様の食べ物を残すと、世にも恐ろしい、もったいないひかりが出るぞ」


「クゥーン」


マサは悲しげな顔?で、


佃煮をパクつくと、


「それでいいのよ」


満足気な、もったいないひかりでありました。


< 148 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop