アナログ三姉妹


バチン‼


大きな青白い光が弾け、


バタン‼


れいが倒れた。


「ちょ、れいちゃん?れいちゃん‼」


慌てて妹に駆け寄る、ひかり。


体を揺さぶるが、れいは返事をしない。


「…ちゃん‼お兄ちゃん‼」


我に返ると、ひかりが叫んでいる。


なんだ?


どうした?


どうして泣いている?


どうしてれいは倒れている?


いや、倒れたままなんだ?


「感電したのよ‼」


感電…。


「そんな、れいちゃん、結婚したがってたのに…」


涙を流し、ひかりは妹を抱きしめる。


そんな光景をどこか遠くから眺めているような、長男の目から、


一筋の涙が流れた。


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