砂時計~*番外編*~
「あっちゃんも、みっちゃんも


もういいよ。




私が看板娘するからっ」



「え~っ?


み~がぁ?」



残念そうにあっちゃんが呟いた。


「まぁ面倒だし、任せる~」














「奈央、一緒に客引きしよう?


澪梨ちゃんからも



了承うけてるから」




「え? あっ……あぁ……」




「はぁ~?


聞いてないよ?



奈央がするなら私する~」





「もうダメ!


決まったから」



美春は意地悪そうに


笑いながら



呟いた。






「奈央、急ごう?



もう始まっちゃうから」





そう言って



手がのびてきた。


迷いもなく



その手をとった。







白い、柔らかいその手を


しっかりと



優しく握った。





「奈央、頑張ろうね」
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