隣の席のキミ



6班…か…。
「女子の6班誰ー!?」
聞こえきたのは男子の声。
前野じゃん…。
…まぁ、いっか。
なんだかんだで仲良いし。
「6班私達だよ~!」
そう言って私はさっきの紙をヒラヒラさせた。
「山城と原田か。まあまあいいメンツじゃん」
前野は安心した顔を見せる。
……あれ、後1人は…??
4人のはずだよね。
「ねえ、前野。男子もう1人は!?」
少し経って答えたのは、
「俺だけど…(笑)」
藤田だった。

嘘…藤田と一緒なの…?
………。
「そ、そっか。よろしく~」
慌てて笑顔を作る。
「……由花…本当くじ運悪いね…」
隣にいた真菜がボソッと呟いた。
「へーきへーき!!全然気にしてないから」
そう、強がって見せるものの、内心ビクビク。
神様…なんでフられてすぐ、告白した相手と同じ班になったんですか…?
別に嫌じゃないけど、なんか、気まずくなりそうです。
…それとも、これは逆の意味ですか?
藤田とまた、ついこないだみたいに喋れるようにと。
「班が決まったら席に着けー」
担任の声で私たち四人は解散した。
そして、それぞれの席に座る。
「次に、実行委員を決めるぞー。誰か立候補しないか?」

……しーん。

予想通り、立候補なんていなかった。

< 32 / 110 >

この作品をシェア

pagetop