I trust U ~最愛のあなたへ~

いつもならまだ起きてる時間。
疲労が溜まってたんだろう

ピピピピッ ピピピピッ

「園子ちゃん、今日学校へ行くんだろう?」

「あっ」

私は時計を見た。
1時間も寝坊してしまった。
急いで用意をし学校へ向かった。
日曜日の学校は生徒はおらず静まり返っていた。
私は校長室へ向かった。

「遅刻して、すみません」

私は息を切らしながら謝った。

「本当に悔いはないんだね?」

校長が最後に聞いてきた。
私は今日限りで学校を辞める事にした。

「はい」

「それじゃこの書類に判子をお願い」

もうこれで私は高校生じゃなくなるんだ。
前みたいに学校帰りにアイス食べたり
部活に励んだりこの制服ともお別れか…。

ポンッ
私は印鑑を押した。

そして校長室を後にし最後に教室へ向かった。
前にこの教室で祥子と揉めたり、
LUCIFERの話題で盛り上がったり
思い返せば返すほど沢山の思い出が詰まっている。

「京子、今までありがとう」

そうして私は学校を去っていった。

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