I trust U ~最愛のあなたへ~
第二章 芸能界

"水島さーん、お茶お願い"

「はーい、今いきまーす!」

私はこうして念願の芸能界入りを果たしたが
想像してたのと全く違う。

芸能界ってもっと、ちやほやされたり
TVに出て華やかな所だとばかり想像してた私。
今私のいる芸能界は蟻の巣状態。
ただただパシりに使われてその日は終了。
いつになったらTV出演できるのだろうか?

「園子ちゃん?」

その声は…葉山朽。

「園子ちゃんAJESに入れたんだね、おめでとう」

「ありがとうございます、これからよろしくお願いします」

これから葉山朽は私の先輩になる人だ。
葉山朽が出る番組は視聴率どれも30%超え。
そんな方と同じ事務所に所属できた私。
何て幸せなんだろう?

けど葉山さんってどことなく隼人に似ている。
目元は二重で切れ長。
睫毛は長い。
隼人と兄弟といわれても違和感などない。

しかし葉山さんと隼人が兄弟だなんてあるはずがない。
と、この時は思っていた…。

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