【短】涙弱男
「ゴホッ…ゴホッ…!」


ここに俺がいるとバレたら気まずい。

だから、地味に小さくむせるハメになった。


「確かによく見つめてるよなー」


はあっ!?俺!?


い、いや…ないだろ、それ。

俺さっきもアイツに超キレてきたし。


「ゼミも浪川追いかけて同じの選んだとか」


……確かに、何で女一人であのゼミを選んだのかは謎だった。


適当な教授のゼミだけど、女好きで有名なエロじじいだ。

女は絶対に近付きたくないはず。


「携帯の待ち受けも浪川だって話!」


「ははは!流石にそれはないだろーっ」


あ、アイツら怖ぇ話を笑ってしてんじゃねーよ。


え?つか、まじ!?
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