星空
冬の夕方は、かなり暗い。
校門を次々と通りすぎる学生達を横目に、私は雅人に言った。
「遅かったね?お疲れさま。...その子誰?知り合...
……えっ?
雅人と女が、通りすぎる。
私の存在を全否定するかのように、気づかないようにして、去っていく…。
頭が真っ白になった。
見間違いかと思った。
でも雅人を見間違えるはずがない。
状況が全く読めなかったけど、雅人の冷たすぎる目が悲しくて、涙が溢れ出した。