偏愛
プロローグ


夕焼け
地平線の向こう

何故か貴方の顔が浮かぶ


白く吐いた息
自由にならない指先

点滅したまま、いっこうに進まない文字


「はぁ・・」


ひとつ、誰にも聞こえない位の溜息をついて、見つめていた携帯のメール画面を閉じた。


この村の景色は、ずっと昔から変わる事などなく

ただ、美しい。


だけど


おかしい。

何だか私、どこかで....

何か間違えてる気がする

さっきから頭の中、モヤがかかった様な違和感がある。


もしかしたら私


何か


重大な何かを....






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