『短編』恋するハーモニー
恋するハーモニー



山の向こうの空は、どんよりとした黒い雲に覆われていた。


明日は雪が降るかもしれない。


練習を終えた部員たちが、音楽準備室で帰宅の準備をしている。


誰かがふと、さっきまで練習していた曲を口ずさんだ。


すると、その歌声に合わせてアルトが入り、テノールが入り、ソプラノ、バスと、いつの間にかそこにいる全員が声をそろえて大合唱になっていた。


これは合唱部のよくあるいつもの風景。


帰宅の準備をしていた部員たちはその手を止め、自然とその場で輪になり、曲の最後をフォルテシモで締めくくると、自然と拍手が沸き起こった。

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