リアル・ぴゅあ・ゲーム
VOL1 呼び声
夜8時となりゲームセンター内の未成年者に帰宅を促すアナウンスが流れはじめるころ、
志田太一は遊んでいる「ゾンボイド・ハウス」のラスボスの攻略に取り掛かっていた。

大学二年生の太一は今年で二十歳を迎えたので、
放送など関係なく、
一心腐乱に画面へ銃口を向ける。

画面では人間と植物の混合体である実験生物が、
太一操るエージェント目掛けて触手を振り回していた。

実験生物と主人公がいるのは研究所のような場所で、
実験器具やコンピューターが背景に見える。

太一はその触手が向かって来る度に、
トリガーを引いて残らず打ち落とす。

打ち落とすと流れるような動作で画面外に銃口を向けてトリガーを引く。

それでリロードは完了し、
今度は弾丸が詰まった銃を実験生物の顔に向ける。

太一が撃つ銃弾は実験生物の顔面に全弾命中し、
実験生物はあからさまに怯んだ。

他の所を撃っても反応を示さないのに、
顔面だけはリアクションを取る。

太一は向かって来る触手を撃ち落としながら、
顔面に反撃を食らわせつづけた。

全弾を撃ち終わらせて再びリロードをしようとしたその時、
突然画面が暗転。

太一が銃を下ろすと、
画面がまた急に明るくなり、
ムービーが流れはじめた。
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