*春待つ疑問符*
「哲、カズマどうかしたのか?」

「哲ちゃん、カズマ君どうかしたの?」

「何かあったの?カズマ君。」

「イタズラでもしたか?カズマ。」

カズマ君がお家に着くよりも早く、カズマ君の異変は巡り巡って、カズマ君ちの店先にいたお父さんに伝わっていた。

“哲”とはカズマ君のお父さん、哲真さんのこと。

「和真…何かしました?」

カズマ君のお父さんは、まだ異変にすら気付いていない様子。

「哲、元警察官がそんなんじゃあ、カズマの将来が不安だよ…」

八百屋のおじさんが嘆く。

「…すみません。」

カズマ君のお父さんが反省する。

「帰ってきたら、それとなく話聞いてやれ?」

「わかりました。」

この街の子供は、街のみんなに育てられている。
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