意地っ張り少女の恋愛事情
これ私の親友の神崎楓。幼稚園からの幼馴染。アニメオタクでアニメに関して情報が早い…。楓には遠慮なく何でも言える唯一の相談相手。普段話せない悩みも打ち明けられる。友達からの信頼も厚くて明るい性格の持ち主。絵がすごく上手で休み時間はちょくちょく見に行ってしまうほどだ。まぁいつも一緒ってわけじゃないけどなんだかんだ言って一番気が合うんだよね
「面白いけどあんまり好きじゃない感じだった。でもよかったよ。
 てかさニコ動いったらさ新作上がっててすっごくよかったんだよ!」
「マジ?!最近PCやってないからなぁ~…」
「結、はい。次かりんだろ?」
と言って悠馬が後ろから声をかけてきた
「おっ、せんきゅ~
 楓これやった?」
「やってない…ゆい~一緒に見してー」
…やっぱり。やってないし(笑)
「え~どしよかなぁ」
いたずらっぽく言いながら写し始める。とすかさず楓も一緒に写してくる
…いいなんてまだ言ってないんですけど?
「いいなんて言ったっけぇ~?」
写しながら少しからかうように言ってみた
「いいじゃん。てか写すの早いよっ」
いつものごとく軽く流される。
…楓って写すの遅い…しかも当たり前のように一緒に写してるし
「楓が遅いだけー」
笑いながら次のページを移し始める。
ふと後ろが気になった。振り返るとあいつがこっちに歩いてくるところだった
…あ、恭弥。今来たんだ
「…」
自然と動きを目で追っていた。ハッと気づきすぐワーク写しを再開する。
いつもこうだ…あいつが来るとなんだかふわふわした気になる…たかが教室に入ってきただけなのに…はぁ…なんなんだろう…
「結終わったの?って何見てんの?」
楓に顔を覗き込まれ
「ぇ、あ、うん終わったーよ。」
…ば、ばれたかな…
「じゃあ結の貸してー。」
「うん、はい」
にっこり微笑み手渡す。ちょっとハラハラしながら
…今日も眠そう…
「じゃあ借りてくね」
頷き背中を見送る。
見送りながらちゃっかり私は恭弥を視界の端に来るように見ていた



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