彼と彼女と彼の事情
近藤さんに案内された部屋は、ナースステーションから程近い、四人部屋の507号室だった。



真っ白な壁と木目調の柔らかい雰囲気。



郁人のベッドは、入り口を入ってすぐ左側だった。



病室には、リハビリ帰りと見られる、タオルを首に巻いた短パン姿の男性と学生らしき二人がいた。 



顔を見ただけでは、病人とは思えない程の元気のよさ。


年が近いということもあり、すぐに、郁人も彼らと打ち解けた。



しばらく、談笑したのち、「また来るね」と挨拶し、隼人とともに、病室をあとにした。



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