本当の幸せ
『………うん。
…見られちゃったら
しょうがないね。』
彼女は切なそうに笑った。
面白いことなんて
ひとつもないのに。
『……あれ、親?』
きっと家庭内暴力とか
受けてんだろうな。
そんな時ってどうしたら
いいんだっけ?
児童相談所とか?
そんなことを考えていると、
彼女の口から
とんでもない単語が聞こえた。
『ううん、彼氏。』
『はぁ?』
俺は予想外の答えに
言葉を失ってしまい
結城は声を上げた。