本当の幸せ
『言いたいことはそれだけ?
なら私もう行くから。』
話をしていてもゴールが
見えそうにないので
私はなかば強引に
話を中断させようとした。
『話は終わってねぇ。』
ずっと黙っていた神田が
口を開いた。
『………なに?』
『お前さ、
毎日暴力ふるわれてんの?』
『……………。』
最近は当たり前のように
毎日殴る蹴るの繰り返し。
『答えないってことは
そうなんだ…。』
野坂は悲しそうに呟き
目線をずらした。