会議室のナイショの関係
「あぁ、それね」


倉木さんは、ははっと笑い


「社長と僕は幼馴染なんですよ。だから、社長が……、いや真人が高校生の時から『友達の妹、すっげぇ可愛いんだ』って、いつも言っていてね。
本人は社会人になってから、気持ちに気付いたみたいだけど、本当は、昔からずっと花本さんの事を好きだったんじゃないかな?

僕がこんな風に思っていたって、真人には内緒だからね」


にこっと笑ってそう言った。


「あっ、後、コレ、課長に渡しておいて下さいね」


と、書類も渡される。

私の戻りが遅くなった事を怪しまれないように、“仕事を頼んだ”って事にしてくれたらしい。

私は、さっきの倉木さんの言葉を胸に企画課に戻る。


まーくんは社長。

だから、まーくんと付き合っている事は内緒にしなくてはいけない。

その事で不安になったり、寂しくなったりしても、きっと大丈夫。

だって、まーくんは“大切にする”と言ってくれたから。


それに、倉木さんからまーくんの想いを聞いた。

みんなに言えない内緒の関係だけど、私はその言葉を信じているから、何があっても大丈夫――…



【End】


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