愛を餌に罪は育つ
もうとっくに定時は過ぎているけどまだ外には出たくなくて、無理矢理仕事を作り作業している。


浮気の事、指輪の事、ストーカーの事、色んな事が頭の中で交差しているのに何一つはっきりした事が分からない。


もう誰を信用すればいいのかも分からない。


一度リセットして、誰も知らない場所でやり直したい。


死んだ両親のお陰で多額の保険金もあり、暫くは働かなくても生活には困らないだろう。


自分の背よりも高い位置にある棚に、ファイルを置こうとした時、伸ばしている腕のブラウスが捲れ手首が露になった。


手首には紫色の指の痕がくっきりとついていた。


朝見た時よりも酷くなっている。


ファイルを置き、腕の痕を見ていたら手が震え始め涙が零れた。






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