愛を餌に罪は育つ
今日は秋がお昼まで仕事をしていたから、もう後一、二時間もすれば日が落ちてしまいそうだ。


ここから見る夕陽は綺麗だろうな。



『夕食の前に軽く温泉に入ってきたら?』

「秋は?」



気まずそうな顔をした秋を見て、私はそういう事かと思った。


本当にしょうがない人。



「急ぎのお仕事なの?」

『いや、急ぎではないが中途半端なところで止まっていてね』

「本当、仕事人間なんだから。夕食までだよ?」

『ありがとう』



そう言って秋は触れるだけのキスをした。


秋は自分の立場に甘んじる事なく、いつも熱心に仕事をしている。


書類やパソコンに向かっている仕事だけじゃなく、接待や会合など人と関わる事も積極的に行い疎かにする事はない。


何でもそつなくこなしている様に見えるけど、影では凄く努力をしている。


秋に「程々にね」と言って私は着替えを持って部屋を出た。


明日は一日仕事の事を忘れて過ごしてくれればいいな。






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