愛を餌に罪は育つ
お風呂から上がり、化粧直しをして髪の毛を乾かして部屋へと向かった。


夕食は最上階のレストランで食べる為、浴衣はまだ着なかった。


部屋に入ると、コーヒーを片手にパソコンとにらめっこしている秋がソファーに腰掛けていた。



『もうお仕事はおしまい』



私は後ろから秋の首に手を回し抱きついた。


秋の耳に唇を落とすと、彼は振り向き私の唇をふさいだ。


コーヒーの苦味が口の中に広がっていく。


だけど絡まる舌はとても甘くてとろけてしまいそうだった。



『風呂はどうだった?』

「凄く気持ち良かったよ。秋も入れば良かったのに」

『俺は夕食後に部屋の風呂にゆっくり浸かるよ』



やっぱり部屋のお風呂なんだ。


でも私も夜はそうしようかな。



「お腹空いちゃった。早く行こう?」

『あぁ、そうだな』



秋はパソコンを閉じるとスーツの乱れを直し、ネクタイを絞め直した。


秋にホテルを選ばせると、食事する時にも正装しなければいけないところになってしまう様な気がする。


次は私が泊まる場所を決めようと思った。






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