愛を餌に罪は育つ
『彼女は有能な人材だった。協調性には欠けていたけどな』

「気付いてたの?彼女が周りの人と上手くいってない事に」

『秘書としては有能だったが、人付き合い――と言うよりも、同性と上手く信頼関係を築けないタイプだった』



秋って見てないようでよく見てるんだなと思った。


私の事はどう思って見ていたんだろう。



「一人の女性として意識した事はなかったの?」



秋は口元を緩め何も言わずに白ワインを口に運んだ。


何なの!?


その意味深な笑みはっ!!


腹が立って私は白ワインを一気に飲み干した。


秋は驚いた顔をしてこっちを見ていたけど、私は黙々と食事をした。


勿論お酒もがんがん飲みながら。


今口を開いたら嫌な女になってしまいそうだった。


それに訳もわからず泣いてしまいそう。


お酒のせいだ。


きっとそう――。






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