10年越しの恋

静かに迫りくる影

金曜 街は週末を楽しむ人であふれていた。

「瀬名~ いつもの居酒屋でいいよね?」

「うん あそこ広いから待たなくても入れそうじゃない? それに安いし」

「っていうかさやさんと瀬名ザルだから安い店じゃないといくらお金あったって足りない」

「確かに」

学校帰り、私達はよくこうして遊んだ。

異常にお酒に強いさやと私。
それに対して雅紀はよく酔っ払ってふらふらになってたな。

「ほんとに雅紀くん来週大検大丈夫なの?

「通ったらここでお祝いしてくださいね!」

♪プルルルル♪ 

 携帯が鳴った。

「まさよからだ。もしもし?」

「あ~ 瀬名? あのさ、さっき浩一さんから連絡あって、今日瀬名一緒かって聞かれて」

「うん」

「それでさ私、何も考えないで3人で飲みに行ってるって教えちゃったんだけど」

「そうなんだ なんなんだろうね」

「なんかさ、ちょっと普通じゃない感じだったから一応連絡しといた方がいいかなって。でも浩一さん山口だよね?帰って来てないよね?」

「わかんない、でも分かった。ありがとね」

なぜか胸がざわつく。

嫌な予感がした。
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