牛乳と猫スーツ。
55…頂上決戦。〜北と南〜
「遅かったじゃない。」
円が笑顔で言った。
「悪かった、少し道が混んでいてな。」
蓮は菫の隣まで歩いていく。
「蓮…。どうしてこっちに……彩華がさらわれたのに。」
蓮は菫の頭にポンと手を置く。
「気を使ってもらったらしいな。」
「どういたしまして。」
蓮と円が笑いながら話す。菫達は意味がわからず困惑する。
「でも、遥はあの男の子に興味あるみたいだから、ちょっと暴走するかもね。」
「沙織には悪いが、直樹達を戦場から引き離してくれたことには感謝している。それに遥の気持ちは知っている。誰を選ぶかは直樹しだいだ。」
「あ…。」
ようやく理解する菫達。
「下がってろ、菫。」
蓮の言葉に頷き、菫は2人から離れる。
「悪いが次狼達も解放してくれないか?風邪を引いてしまう。」
「そうね、あなたが来し、もう彼らに興味はないわ。」
円は豹雅に目で合図を送る。豹雅は頷き、長振動発生装置のボタンを押して止める。
そして、今到着したセントリーの生徒に引き上げられた。