LOVE〜強さに隠した涙〜


気になった望夢は、携帯の電源を入れ、電話を掛けた。
相手は、一馬の兄、織田駿だった。


無機質な機械音が鳴り響く……



《もしもし…望夢?》
『うん…』
《良かった…電話出ないから心配した…》

そんな事望夢にとってどうでも良い事だった。
それより、早くあの事を訊きたい。


『どうして一馬は死んだの?』
単刀直入に聞いた。
《聞いてどうする?》
『仇をうちに行く』
《ならダメだ。そうじゃなくても、今のお前には教えられない》
『どうして?』
《とにかく今はダメだ》
『そぅ。分かった』
《お前は家を出るな。分かったか?》

望夢は、返事もせず電話を切った。




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