私の彼氏
真由美は大学に着くと、携帯電話を自分の机の中にしまった。

今日も授業が三コマとゼミが一つある。

私的なことで、授業を疎かにできない。

いったん、そのバーのことは忘れて、講義に集中しよう。

かっこいー


――――


三木講師のその日の仕事が終わった。

いつもの帰りの電車に乗り込む。

座ることができなかった真由美は、ドアにもたれ掛かかり、『私の彼氏』を開いた。

そして、ページ下段にある[感想ノート]のボタンを押した。

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