私の彼氏
真由美は改札を出ると、すぐに山崎に電話をかけなおした。

「さっきは、ごめんなさい」

「いえ、いいんです。それより、感想ノート書いてませんよね?」

「ええ、言われたとおり、まだ書き込んでないわ」

「結構!」

山崎は児玉清を真似て、そう言った。

しかし、真由美はモノマネに気付かず、

「どうして書き込んだらダメなの?」

と普通に聞いた。


「……。詳しくは明日お話します。それで、すいませんがその時までに、43ページをもう一度読んでおいてください」

「ええ、わかったわ。そうする」

「じゃあ、明日の昼休みにでも会えますかね?」

「そうね。私の部屋に来てくれるかな?」



「いいとも!」


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