私の彼氏

2

偽“まゆみん”こと山崎優子がビルから出ると、外はもう朝の香がした。

大きな収穫であった。

決定的だ!秋山はトラックで轢いた実行犯だ!(たぶん…)

今日、学校で先生に知らせなくては。


……………。

ところで、始発までどこで時間をつぶそう。

ん?

ビルの一階に喫茶店がある。中に客はいないが開いているようである。

「何時まで開いてますか?」ドアを半分開けて聞いてみる。

「始発の時間までじゃよ」七十ぐらいの老婆が答えた。

「じゃあ、ホットミルクティください」と言って椅子に座った。

そして、携帯電話を見てみると、“三木先生”からの大量の着信履歴が残っていた。

そうか、感想ノートを見て、かけてきたんだな。心配をかけてしまった。

今から、かけなおすには時間が悪いな、と思った瞬間、“三木先生”からの着信である。


「もしもし」


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