Loving Expression ~愛を詩にのせて送ろう~
ひらひらと廊下で風に舞う白いカーテンが目に入った。
当番が閉め忘れたのかもしれないが最後まで残っていたのは自分たちだ。
教室は閉めたかな、と確認し終え、カーテンに歩み寄る。
舞うカーテンを左手で止め、右手で窓を閉めようとした。
廊下の窓は中庭に通じている。
中庭には一本の大樹が堂々と東京タワーのようにそびえたっている。
目だけはいい美羽が、彼を見つけたのは偶然なのか。
右手が半ばで止まる。
微妙に閉められた窓を通じて、美羽は動く影を見つめた。
明るい髪、古いヘッドフォン。
瀬田 奏だ。