青い向日葵
「大丈夫?」
杉本は見知らぬ彼女に穏やかに声をかけた。
彼女はふと顔を上げると、背の高い学ラン姿の男二人に目の前で見下ろされているのに気づき、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに目を伏せ、
「死んじゃったの」
と呟いた。
無邪気に泣いていた彼女の濡れたまつげを見て、喉の奥の方が少し熱くなった。
彼女はそっと雛を土の上に置き、そのきれいな白い手が汚れるのも構わず土を掘り始めたので、俺と杉本はきっと同じことを思ったのだろう、とっさにしゃがんで穴を掘るのを手伝った。
「……ありがとう」
彼女のか細い声が切なかった。