青い向日葵


「成績のこと、うるさいなんて、嘘。本当は、わたしがどんな成績だろうと興味ないのよ」


その言葉はとても冷ややかだった。


彼女から初めて冷たさを感じた。


「そうなの?」


「そうよ。わたしが答案用紙を紙飛行機にして捨てたって、全然気づいてないし。ううん、わたしのこと、知ろうなんて思ってないのよ」


「……なんで?」


俺のその一言で、春野は少し黙ってしまった。


理由を尋ねてしまったことを後悔していると、春野は、


「今のお母さん、お父さんの再婚相手だから」


と、ぽつり呟いた。


小さな衝撃が胸に落ちた。

< 37 / 108 >

この作品をシェア

pagetop