ライフ・フロム・ゼロ
「いいの、コレで」
「やっぱりちょっとヘンだよね、清香は」
「あなたにだけは言われたくなかった」
「何言ってるの。はい、コレ」
「わぁ、有難う!大事にするね」
「ほんとにそれでよかったの?」
「いいったらいいの!」
「はいはい、ごめんごめん」
その陶器のつるつるした小さなイルカは、
賢そうで優しい瞳をしていた。
それは、あなたに似ていたから
きっとあなたは気づいてなんかいないけど。