西野くんの偽カノジョ



「葵くん!」



あたしはお店を出ると葵くんの所に駆けて行った。


気付いた葵くんはお店の壁に寄り掛かりながらこっちを見てきた。



「待たせちゃってごめんなさい。来てくれてありがとう。」



「いつも言わなくても分かってるから。」



帰るぞ。と言って、いつものようにあたしの手を繋いでくれた。



集まり途中で抜け出すことになっちゃってごめんね。


もしかしてあたしが今日会いたかったこと…何でもバレてしまう葵くんにはお見通しだったのかな?



「明日、行きたいとこは?」



空を見上げながら言う葵くん。



あたしもつられて夜空を見上げてみた。



お店はほとんど閉まっていて辺りは暗いから、今日は余計に綺麗に見えた。



「うーん…葵くん人混み嫌いだよね?」



「俺のことはどうでもいいから。結衣はどこか行きたいとこないわけ?」



言ってもいいかな?



みんな見に行きたい人多いと思うからたくさんいそうだけど……


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