藍色のキミへ
その人が入院している病室をノックすると中から、どーぞという声がしたので中に入った。
「どなた?」
「あなたの前で倒れた女の子の恋人です」
そう言った途端、露骨に嫌な顔をされた。
「あの子、病気なの?」
「アレルギーってご存知ですか?」
「そのくらい知っているわよ」
「そのアレルギーで、死ぬこともあるのをご存じですか?」
おばさんは、バツが悪そうに顔をそむけた。
「彼女は、まだ意識が戻りません」
「………」
「彼女が、どんな理由で病院に来ていてもあなたには関係ないでしょう」
言いたいことが、喉から溢れ出て止まらない。
「あなたのせいで彼女が死んだらどうするつもりですか?」
「大袈裟なのよ!!たかがアレルギーくらいで!」
「自分が何言ってんのか、わかってんのかよ」
本気で思った。
この人は、なにも知らない。