藍色のキミへ


お風呂に入っても、やっぱり格闘は続いた。

「そ、宇宙さんっ!?」

格闘の決着がつかないままお風呂を出た俺を、中山さんは真っ赤な顔で口をパクパクさせて見つめている。



「はい?」

「なんで上、服着てないんですか!?」

「脱衣所に持っていくの忘れちゃって…」

あまりにも焦って入ったから、上の着替えを持っていくのをすっかり忘れていた。


「…中山さん、顔真っ赤ですよ?」

「だ、だって宇宙さんがっ……」

真っ赤になって、俯く中山さんがあまりにも可愛くていじめたくなった。



「俺が何ですか?」

「え…、えっと…」

「ん?なんですか?」

「…あ、あの……」

「ちゃんと言ってください?」

「……意地悪っ…」

「なんでですか?…ちゃんとこっち見てください」

「…宇宙さんの馬鹿ぁ………」

やっばい!
ハマりそうだ。こんなの可愛すぎだろ…。

俺は、小学生か。


< 94 / 100 >

この作品をシェア

pagetop