君の肌を壊す夜


想いに応えるように

あたしを抱きしめる優貴の腕に力が入る。


「あなたは本当、小さいね。」


囁かれた言葉が


不意にいつかの夏の空を思い出させた。


「優貴…もしかしてあたし達」


言いかけた時だった。


カシャンと背中から聞こえた物音。


振り返るとそこに


青ざめた顔をした大翔が立っていた。



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