空を見上げる皇帝ペンギン。
キリンのように首を長く



高校生の時。

周防くんとは三年間同じクラスだったんだけど、話したことは無かった。


周防くんには男女問わず周りに人が居て。それは私を近づけさせない為の一番の要因となった。

一方、私はそれを傍観するだけで、男子とは一日一回も話さないような、女子の中に居るようなクラスメート。

だから、周防くんと話さないということに、特別気にすることは無い。


卒業式を何週間後に控えた今日。


ちょっとだけ寂しいな、なんて感じながら窓の外を見つめていた。

入りたいと思って入った場所じゃないのに、いざ離れると思うと寂しいだなんて。



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