空を見上げる皇帝ペンギン。
カメのようにゆっくりと


大学の食堂には人が沢山居る。特に12時台はピーク。その中でテーブルを陣取るというのは至難の業で、私達はいつも時間をずらして11時か13時に来る。同じ考えの人も居るらしくて、結構人は居るんだけど。


「人口密度高いと少し暑いね、カーディガン脱ごうっと。ひーちゃん先行って良いよ。」

「じゃあ、お先に。」


桃葉ちゃんがパタパタと手を扇ぎながら、ニコニコと手を振った。それを見て、私はお財布を持って歩く。

A定食は海老フライ定食、B定食は唐揚げ定食。どちらにしようかな、と頭の中で考えてから、気づく。



< 73 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop