赤ずきんと2人の狼


「てめーもキスしてるじゃねぇか!は、な、れ、ろ!」


白狼が、赤ずきんとくっついている黒狼を引き剥がしました。


「もう2人してからかって…」


そんな2人に、赤ずきんはいちごのような赤い頬をぷっくり膨らませます。


可愛らしい赤ずきんにズキュンと悩殺され、はぁ、とため息をついた2人。


黒狼と白狼は我先にと、赤ずきんにこう言いました。




「あのな?


何度も言うようだけど


俺はお前が好きなの


…分からない?」



赤ずきんは何も言わずに、並んでいる2人の少年の首に腕を回して。


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