魔界動乱期
「少々時間はかかったが、全ての準備は整った。まずは魔獣の森の殲滅だ!
第十師団、第八師団、第五師団は直ちに戦闘準備開始!それから各師団に暗軍のゼゴル、ザグレブ、それと…ネロをつける!」

「ネロを!?烏合の衆にそこまで…?」

その部隊編成に、ヅェシテが驚きの声をあげた。それもそのはずで、二十五ある師団の中でも上位師団の投入。さらにアバル軍でもトップクラスの戦闘能力を持つ暗軍のメンバーが三魔。
そのうえ、暗軍副隊長のネロまでつけるという。

ネロは、ヅェシテ、暗軍隊長のガルバイルと同等の戦闘能力を持つ、アバル軍筆頭クラスの魔族である。

「魔獣の森にはラウドがおるからな。ラウドに確実に勝てるクラスとなると、お前ら三魔の誰かしかおるまい。
ゾーマによって得た力、まずは森の魔獣達に存分に発揮するがよい!」

ゾーマによって力を増したアバル軍の精鋭達が、ついにその準備を整え魔獣の森殲滅へと動き出す。

開戦の刻はもう目の前まで迫っていた。
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