妊婦、産婦になる!
いつもなら夢の中の真夜中。


緊張もあるが、時々覗きに来る助産師に寝顔を見られたくなくて起きていた。

何気取ってんだか。


いっそ眠ってた方が楽なんだけどね。



外で救急車のサイレンが聞こえた。


だんだん音が近付いて来た後、サイレンは止まった。


え まさかココ?


救急車で運ばれなければならない妊娠さんが来たんだ。


全く産気づいてない私が分娩室を占領してますが、代わった方がいいかしら。


…この時まだ他人の心配する余裕もあった。



ねぇ、ホントに産まれるの?
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