甘いのは苦手です。
この沈黙が、ずっと続くのは堪えられず頭の中を絞り出して葵依に声をかけた。

「たいしたもんじゃないんだからキレるなよ」

「俺にとって柚木の作ってくれたものは宝物だ」

またまた大層な事を言う。
滅多に作らないから貴重かもしれない。

「嬉しい事を言ってくれるじゃないの。
今度、食わしてやるから、その怖いオーラ消してくんないかい?」

「今、食いたい」

何と我が侭発言。
ちょっと優しくしたら調子に乗りやがって。




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