遠恋～君と恋をした日々～

Ⅱ

土曜日が過ぎ、今日は日曜日


あの日の夜、玄関で泣き崩れていたあたしを信武が抱きかかえて連れて行ってくれた


園長先生が、あたしの涙をふき、子供たちが集まってきて


あたしは、このままじゃ駄目だと思った


子供たちがあたしを心配そうな目で見つめていた


なにも闇のないきれいな瞳を見ていると、自分がみじめに思えてきた


あたしは自分で涙をぬぐって子供たちに“大丈夫だよ”と笑いかけた


子供は純粋だ


あたしのこれだけの一言で嬉しそうにほほ笑むんだ

あたしが頭をなでてあげると、幸せそうにほほ笑むんだ

あたしが遊んであげると、楽しく微笑むんだ


こんな子供たちに囲まれてるからこそ、今のあたしのままじゃ駄目だって思った


みんなでご飯を食べ終わってあたしは、部屋に戻って莉那に電話をしていた


事情を話すと、莉那は優しい声で“分かった”といった


莉那と田村君は今頃楽しんでるのだろうか


あの2人にはくっついてほしい








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