儚恋。
●初恋は儚く散る



そして、その日から
蛍は毎日のように図書室へ
やって来た。


蛍の天然トークを聞いていると悲しい気持ちが
いつの間にか消えてゆく。



あんなに蛍を警戒していたのに
何故か笑いが込み上げてきて



「ふふっ。
蛍って面白いね」


と、蛍に微笑むと
頬を赤らめて彼は私を見る。



「…やっぱり弥途は笑うと、
すごく可愛い」



「えっ///」



「あはっ。
照れてる弥途、初めて見た」



そう言って
無邪気に笑う蛍を……不覚にもカッコイイと思った。





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