家出少女。
第1章 始まりは唐突に
「皐月(サツキ)これ出しておいて」

「‥‥うん」

私の名前は藤内(トウナイ)皐月、高校2年生。

ー‥ただいま、無気力症候群真っ最中。

「‥‥‥‥‥本気で部活やめよっかな」

私は、一応吹奏楽部に入部している。

けれど、同じパートの子たちと性格が合わなくて、正直言わなくても疲れるのだ。

それだけならまだいいのだけど、それ以外にも‥‥‥

「何なのあいつ、やる気ないならいらないっつーの」

‥‥‥思いっきり聞こえてますから。

こんな風に堂々と私への不満を言うものだから、たまったものじゃない。

「はぁ‥‥」

どうして今、私は部活をやってるんだろ?









< 2 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop