家出少女。
第2章 田舎
「‥‥‥‥‥ここ、どこだろう?」

「‥‥‥‥さぁ。でも、1つ言えるのはあれだよね、こう、ものすごく‥‥‥」

「「田舎」」

私と奈々美の声がそろう。

そう、終点で降りた私たちの目に飛び込んできたのは、田んぼ、畑、田んぼ、時々家。

「‥‥‥‥あたし、ここ嫌いじゃないかも」

「えっ?」

「なんかさ、都会と違って、穏やかって言うか、時間がゆっくり流れてる感じがして‥‥
‥」

奈々美の言葉に、私も頷く。

「うん、そうかも‥‥‥」

しばらく、私と奈々美はその場所に佇んでいた。



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